転職サイトの比較記事やノウハウ記事を読む前に、一度だけこのサイトを運営している立場の経歴を読んでみてほしいです。なぜこのサイトを作ったのか、なぜ「副業・フリーランス経験者のリモート転職」というテーマにこだわっているのか。それは運営者自身が12年以上、ずっとこの境界線の上を歩いてきたからです。
専門学校を出て、最初の会社に飲み込まれるように就職した

Web系の専門学校を卒業してすぐ、学生時代にWeb担当としてアルバイトをしていたベンチャー企業に、特に深く考えずそのまま就職しました。当時はそれが自然な流れに見えていたようです。実際にはここから「最初に決めた会社で頑張り続けることが正解とは限らない」という、今振り返れば長く残り続けている感覚の出発点でした。
結局、Web制作会社に行きたいという気持ちを抑えられず、1年も経たずに退職しています。
HTMLコーダーとして積んだ4年間が、今の土台になっている

転職活動と言っても、当時はエージェントサービスがそれほど普及していなかったので、Web制作会社を地道に検索し、募集要項を読み込んで応募する、という今では少し懐かしいやり方をしていました。
そこで採用されたのが、比較的大きめのWeb制作会社でした。HTMLコーダーとして約4年間在籍し、技術的な基礎、業界内の人とのつながり、仕事の進め方の感覚など、今のフリーランス生活の土台になっているものの大半は、この4年間で得たものです。コーディングという仕事は地味に見えるかもしれませんが、納期と品質と仕様変更の間で揉まれる経験は、後にフリーランスとして案件をやりくりする際の体力になりました。
半年で辞めた会社の話、震災翌週の入社から始まった

「制作だけでなくマーケティングにも明るい方がいい」と考えて、マーケティング色の強いWeb制作会社に転職しました。ここは半年も経たずに辞めています。理由は一つではなく、いくつもの要因が重なっていました。
入社日が、東日本大震災が起きた金曜日の翌週月曜でした。社内にまだ親しい人もいない状態で、日々の業務以前に、社会全体の先が見えない不安の中で働き始めるというスタートでした。
加えて、支給されたPCのスペックがかなり低く、通常業務にも普段より時間がかかる状態でした。週に2日ほど、半日単位で別の場所に出向いて作業するという働き方も負担になっていました。ファイル管理の運用も古いままで、前職ではSubversionを使ったバージョン管理が使われ始めていたため改善を提案したのですが、「うちは前からこうだから」の一言で終わりました。
一つひとつは小さなことかもしれませんが、積み重なると、辞める理由としては十分すぎるものでした。この経験から得られた感覚は、「環境は選び直せる」という、当たり前のようで当時は実感しづらかったことです。
フリーランス1年目、そして友人との会社設立

退職後、1年ほどフリーランスとして活動しました。当時はIT・Web系の求人を扱うサイトから仕事を探していました。今のようにクラウドソーシングサービスが充実していたわけではなく、案件の探し方自体も手探りでした。
そこから学生時代の友人数人と一緒に会社を立ち上げました。4年間働いた制作会社時代のつながりから仕事を得られることもあり、会社としては一定の軌道に乗っていたと思います。ただ、共同経営者側の事情により、3年ほどで急に会社を解散することになりました。
解散後、会社の仕事を個人として引き継ぎ、そのまま12年

会社が解散しても、当然ながら進行中の仕事は残っていました。それを個人事業として引き継ぎ直し、フリーランスとして再スタートしたのが今につながっています。気づけば、そこから12年以上が経っていました。
振り返ると、正社員として3社、共同経営者としての会社設立と解散、そして個人事業主としての12年。これだけの期間、雇われる側と雇う側、組織の中と外を両方経験してきたからこそ、このサイトで紹介している「リモートワーク」や「副業OK」という条件が、実際の働き方にどう影響するかを、ある程度実感を持って想像できると思っています。
このサイトを作った理由
正直に言うと、フリーランスを12年続けてきて、ずっと「このままでいいのか」という問いがなかったわけではありません。収入の波、仕事の取り方、社会的信用の問題、すべて経験してきました。一方で、組織に属していた時期のストレスも、3社分の実例として体に刻まれています。
このサイトで転職サービスの比較記事やノウハウ記事を書いているのは、「フリーランスを辞めて正社員に戻るべき」という結論を誘導したいからではありません。むしろ逆です。フリーランスの自由さと正社員の安定さ、その両方を知っているからこそ、「リモートワーク可」「副業OK」という条件が増えてきた今の転職市場には、両方の良さを両立できる選択肢が確かに存在すると考えています。
もし今、フリーランスや副業をしながら正社員転職を考えているなら、まず自分の状況を整理することから始めてみてください。その判断材料の一つとして、求人の選択肢を実際に見てみることをおすすめします。
運営者自身がもう一度正社員に戻るとしたら、まず確認したい条件は3つです。
1. リモートワークの実際の運用比率(求人票の「可」だけでは判断できない)
2. 副業の継続が認められるかどうか
3. 入社後の裁量の大きさ
こうした条件を一つひとつ確認しながら、自分に合った動き方を探っていくことになると思います。
もう少し具体的に動きたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。




